主催者側の都合により中止になりましたので、ご了承願います。
講師
【第1部】 杏林大学 医学部 腫瘍内科 教授 古瀬 純司 氏
【第2部】 金沢大学がん研究所 分子標的がん医療研究開発センター 教授 松本 邦夫 氏
【第3部】 国立がんセンター東病院 臨床開発センター長 大津 敦 氏
【第4部】 東北大学加齢医学研究所 腫瘍循環研究分野 教授 佐藤 靖史 氏
日時 平成22年4月23日(金)10:30~17:30
会場 [東京・京急蒲田] 大田区産業プラザ PⅰO 6F D会議室
聴講料 1名につき63,000円(消費税込み/昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき52,500円〕
プログラム
【10:30~12:00】
【第1部】 肝・胆道・膵がんにおけるEGFR阻害剤の現状と展望
杏林大学 古瀬 純司 氏
【講座主旨】
EGFR阻害剤はセツキシマブなどの抗体薬とエルロチニブなどのチロシン キナーゼ阻害剤に分けられる。これらはすでに大腸癌、非小細胞肺癌に おいて日常診療で広く用いられている。一方、肝・胆道・膵癌では従来の 抗悪性腫瘍薬では有効性に限界があり、これらのがん種でもEGFRの高い 発現を認めることから、EGFRを標的とした治療法の開発も多く行われてきた。 今回の講座では肝・胆道・膵癌におけるEGFR阻害剤の治療成績をレビュー し、現在の分子標的薬の開発や今後の展望を討論したい。
【講演内容】
●肝胆膵癌にEGFRは効果が期待できるか?
●これまでの臨床試験での治療成績は?
●肝がんにおける分子標的薬の開発は?
●胆道がんに分子標的薬は有効か?どのように使うか?
●膵がんでのEGFR阻害剤の現状は?
●膵がんにおけるエルロチニブの有用性は?
●肝がんにおける分子標的薬の副作用マネージメントをどうするか?
【質疑応答】
【12:40~14:10】
【第2部】 HGF-Met系に対する分子標的薬の意義と開発
金沢大学がん研究所 松本 邦夫 氏
【講座主旨】
癌転移や薬剤耐性を克服できれば延命や救命につながる。 HGFとMet/HGF受容体チロシンキナーゼ系は癌の浸潤・転移、さらには イレッサ(gefitinib)耐性に関与する。現在、HGF-Met系は分子標的薬の 開発で最もホットな標的分子となった。本講座ではHGF-Met系を介した 浸潤・転移、イレッサ耐性の獲得、各種阻害剤のプロフィールや臨床開発 などを、研究開発にあたる研究者の意志をまじえて紹介したい。
【講演内容】
1. HGFとMet受容体の基礎
・ 発見と構造の概略
・ Met遺伝子変異
・ HGF-Met系を介した浸潤・転移
・ がん幹細胞の浸潤・転移におけるHGF-Met
・ 抗癌剤(イレッサ)耐性
2. 各種HGF-Met系阻害のアプローチ
・ Metキナーゼ阻害剤
・ 抗体医薬3. HGF-Met系阻害の制癌作用(NK4)
・ NK4の発見・構造・活性
・ 血管新生阻害
・ 制癌作用の特徴
・ イレッサ耐性克服
4. 臨床試験
・ キナーゼ阻害剤
・ 抗体医薬
【質疑応答】
【14:20~15:50】
【第3部】 胃癌における分子標的治療薬の開発:現状と問題点
国立がんセンター東病院 大津 敦 氏
【講座主旨】
本講演では、胃癌に対してグローバルに開発中の最新の分子標的治療薬 をreviewし、どのような薬剤が注目されているかを明らかにする。さらに、胃 癌での国際共同治験環境を各国の規制面(FDA、EMEA、PMDAなど)や 医療保険環境、施設のレベルなどを含めて解説し、胃癌での開発治験を 計画する上での注意点やプロトコール作成上の諸問題を概説する。
【講演内容】
1. 胃癌における標準治療
・薬物療法の位置づけ
・切除不能例での標準治療
・補助化学療法の標準治療
2. 胃癌治療における地域間差
・接合部がん発生頻度の違い
・標準治療における違い
3. 分子標的治療薬の開発状況
・HER family阻害剤
・血管新生阻害剤
・その他の薬剤 (mTOR、PI3K,c-Met, hsp90, PLK阻害剤 etc)
4. 国際共同治験の実際
・各規制当局間の違い
・アジア各国の治験環境、参加施設のレベル
・欧米での治験環境
5. 日本人研究者からみた望ましい新薬開発
・わが国での第Ⅰ相試験の現状
・早期開発試験の国際化とその対応
【質疑応答】
【16:00~17:30】
【第4部】 抗血管新生療法の最新動向と今後の課題
東北大学加齢医学研究所 佐藤 靖史 氏
【講座主旨】
腫瘍血管はがんの発育・遠隔転移、腫瘍リンパ管はリンパ節転移に直結することから、腫瘍血脈管系はがん治療の良い標的と見なされており、抗VEGF抗体製剤のBevacizumab (Avastin)や VEGF受容体を分子標的とする低分子キナーゼ阻害剤Sunitinib (Sutent)やSorafenib (Nexavar )などが新たながん治療剤として実地臨床に浸透しつつある。しかし現行のVEGFシグナルに対する分子標的薬には、
(1)正常血管内皮細胞が障害されることによる副作用、
(2)VEGF以外の血管新生促進因子に置換されることによる薬剤耐性、
(3)腫瘍血管の過度の不適切な退縮による低酸素が、
がん細胞の浸潤能 や転移能を亢進する可能性、などが指摘されている。
【講演内容】
1.血管新生のメカニズム
促進因子と抑制因子のバランス、内皮細胞と周皮細胞、
内皮細胞の細胞内シグナル伝達
2.抗血管新生療法の分子標的
VEGFファミリー-、VEGF受容体、
その他のサイトカイン・増殖因子、HIF-1、 mTOR
3.VEGFシグナル遮断薬の問題点
(1)正常血管内皮細胞が障害されることによる副作用
(2)VEGF以外の血管新生促進因子に置換されることによる薬剤耐性
(3)腫瘍血管の過度の不適切な退縮による低酸素が、
がん細胞の浸潤能や転移能を亢進する可能性
4.今後の抗血管新生薬開発の動向
【質疑応答】
*各講師のご略歴*
【 古瀬 純司 氏 】
● 現在のご業務・研究活動
杏林大学医学部腫瘍内科での診療、教育、研究
杏林大学医学部付属病院がんセンター長としてがん診療をまとめる業務
厚生労働省がん研究助成金 指定研究 「消化器悪性腫瘍に対する標準治療確立のための多施設共同研究」(島田班)分担研究者 などいくつかの厚労省班研究に参加
● ご略歴(可能な範囲で結構でございます) 1984年5月 千葉大学医学部附属病院 第一内科 研修医
1985年10月 清水厚生病院 内科 医師
1987年10月 千葉大学医学部附属病院 第一内科 医員
1990年4月 社会保険船橋中央病院 内科 医長
1992年1月 国立柏病院 内科 医師
1992年7月 国立がんセンター東病院 臨床検査部 医員
1999年4月 同病棟部 医長
2001年9月- 2002年8月 米国、トーマス・ジェファーソン大学、放射線部、腫瘍内科学、客員研究員
2002年9月 国立がんセンター東病院 病棟部 医長 復帰
2008年2月 同 退職
2008年3月 杏林大学医学部内科学腫瘍科教授、現在に至る
【 松本 邦夫 氏 】
● 現在のご業務・研究活動
NK4(HGFアンタゴニスト・血管新生阻害分子)による制がん研究
HGF-Met系を介した組織再生制御と再生医薬としてのHGF研究開発
HGF-Met構造に基づく医薬研究
創薬ベンチャー(クリングルファーマ株式会社)取締役
● ご略歴(可能な範囲で結構でございます) 1986年3月 大阪大学大学院理学研究科博士課程修了(生物化学専攻)
1986年12月 大阪大学医学部皮膚科学教室 助手
1990年 6月 九州大学理学部生物学教室 助手
1993年4月 大阪大学医学部バイオメディカル教育研究センター 助手
1998年8月 Brown大学(米国)Visiting Associate Professor(10ヶ月間)
2001年4月 大阪大学大学院医学系研究科 助教授
2007年4月 金沢大学がん研究所分子標的がん医療研究開発センター 教授
●受賞
1991年 日本産業衛生皮膚協会研究奨励賞
1996年 JB論文賞 1997年 日本癌学会奨励賞
2001年 日経サイエンス創刊30周年記念論文最優秀賞
2002年 第3回バイオビジネスコンペJAPAN審査委員特別賞
2006年 Nature Medicine-AnGesMG BioMedical Award大賞
【 大津 敦 氏 】
● 現在のご業務・研究活動
次の厚生労働省研究班研究代表者
*「医薬品・医療機器開発プロセスに関する評価・コンサルティング体制の確立に関する研究」
*「新たな治療法の開発に資する臨床的・基盤的研究」
*「がんの集学的治療の早期開発の研究体制確立に関する研究」
● ご略歴
1983.4.1-1986.5.31 いわき市立総合磐城共立病院内科研修医
1986.6.1-1989.5.31 国立がんセンター中央病院内科レジデント
1989.6.1-1992.6.30 いわき市立総合磐城共立病院消化器内科医長
1992.7.1-1996.3.31 国立がんセンター東病院内視鏡部消化器科医員
1996.4.1-2002.9.30 同病棟部5A病棟医長(1997.7.-9.:米国MD Anderson Cancer Centerにて研修) 1996.4.1-2002.9.30. 同内視鏡部消化器科医長(5A病棟医長-併任)
2001.4.1-2002.9.30. 同治験管理室室長-併任
2002.10.1-2007.6.30. 同内視鏡部長
2007.7.1-2007.9.30. 同外来部長
2007.10.1-2009.3.31 同通院治療部長
2008.4.1-現在 臨床開発センター長(2009.3まで部長併任)
【 佐藤 靖史 氏 】
● 現在のご業務・研究活動
血管新生の分子機構の解明とその制御法の開発を目的とした基盤研究
● ご略歴
昭和53年3月:神戸大学医学部卒業。 神戸大学医学部附属病院で1年間内科研修したのち神戸大学医学部第3内科入局。
昭和57年4月:大分医科大学第一内科移籍。
昭和60年4月:大分医科大学第一内科、助手。
昭和62年4月:New York University Medical Center, Department of Cell Biology, Postdoctoral fellow。
平成元年10月:大分医科大学第一内科、助手。
平成6年12月より 東北大学加齢医学研究所腫瘍循環研究分野 教授。
平成18年4月より 東北大学加齢医学研究所医用細胞資源センター長を兼任