Home
->  8月開催 電気系セミナー 

有機電子デバイス界面における
電子の振る舞いの解明とその制御技術

8月開催 電気系セミナー  更新日:2008年07月02日
 セミナー番号【808446】8/22講師1名
★化学、物理学、電子工学などさまざまな学問が絡み合う「界面の電子の振る舞い」に関して、 如何に「界面の密着性/接着性を上げる」のか?「振る舞いを制御する」のか?「ドーピング効果」方法とは?

有機電子デバイス界面における
電子の振る舞いの解明とその制御技術


講師
名古屋大学 大学院 理学研究科 物質理学専攻 金井 要 氏

【講師ご略歴】


【本テーマ関連学協会でのご活動など】


日時 平成20年8月22日(金)10:30~16:30

会場 [東京・王子] 北とぴあ 7F 701会議室
聴講料 1名につき49,980円(消費税込み・昼食、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき39,480円となります〕

プログラム
 

■講座の趣旨

 近年、研究開発が盛んに行われている有機電界発光素子(有機EL素子)、有機電界効果トランジスタや有機太陽電池と言った有機半導体薄膜を用いた電子デバイスにおいて、電極から有機薄膜へ、いかに電荷注入を効率的に行うかが、その性能を決定する重要な要因の一つとなっている。このような電荷のやり取りと言った電極界面において起こる現象を理解し、制御するためには、電極界面における電子状態の詳細を解明する必要がある。本講習会では、初心者を想定して、まず化学から半導体物理、電子工学にまでわたる、この分野の用語の解説から始めて、基礎的な概念の解説を行った後、有機半導体薄膜/電極の界面の電子状態をどのような手法を用いて調べることができるのか、また、その結果をどのように解析し、理解するのかについて順を追って解説する。また、それを基に、どのようにして意図的に界面電子状態を制御するかについて、最新の研究成果を交えて議論を行う。また、有機半導体薄膜の電子状態の変化が、実際に、どのようにデバイスの電気特性の変化と結びついているかについても、対応する電気特性の測定結果を一緒に示し、その相関について議論する。また、以上の知見を実際のデバイスの特性向上に活かすためには、実際のデバイスの製作環境や、駆動環境を考えると、大気が有機半導体薄膜に及ぼす影響を無視することはできない。そこで、有機半導体薄膜の電子状態に対して大気がどのような影響を及ぼすかについても解説する。 また、有機電界トランジスタにおいては、ゲート絶縁膜上の有機半導体薄膜の結晶性や分子配向と言った、膜構造がその性能に大きな影響を及ぼすことが知られている。そこで、本講習会では有機薄膜の膜構造についても測定手法の解説からはじめ、有機薄膜成長はどのように起こるのか、また薄膜の結晶性や分子配向をいかに制御するかについて、シリコン酸化膜上のペンタセンの薄膜成長を例に取り上げて、解説する。  最後に、基礎研究の立場から現在までに有機デバイス関連界面について分かっていること、分かっていないこと、今後の課題等をまとめる。

 

■ご講演項目

1.序:界面の重要性

2.有機薄膜をどう調べるか
 2-1.有機薄膜をどう作るか
 2-2.膜構造を調べる手法
 2-3.電子状態を調べる手法
 2-4.電気特性を調べる手法

3.有機デバイス関連界面における電子準位接続
 3-1.現在までに分かっていること
 (a)有機半導体薄膜のイオン化エネルギー、電子親和力、フェルミ準位
 (b)電子準位接続とは
 (c)界面における電子準位接続のなりたち
 (d)界面電気2重層の形成とその成因
 3-2.界面における電子準位接続をどうやって制御するか
 (a)キャリアドーピングの有効性とその問題点
 (b)界面修飾の有効性とその問題点
 (c)Alq薄膜に対するnドーピングの例

4.有機デバイス関連界面における構造
 4-1.電界効果移動度とモフォロジー
 (a)擬エピタキシャル成長と結晶成長
 (b)結晶粒界と電界効果移動度
 4-2.有機薄膜界面構造の制御の可能性
 (a)シリコン酸化膜上におけるペンタセン薄膜成長の観察
 (b)有機薄膜界面構造の制御の試み

5.有機半導体薄膜に対する大気の影響
 5-1.電気特性への影響
 (a)チタニルフタロシアニンFETとC60FETの例
 5-2.イオン化エネルギーへの影響
 (a)チタニルフタロシアニン薄膜の場合
 (b)イオン化エネルギーを決定する要因
 5-3.電子状態への影響
 (a)チタニルフタロシアニン薄膜の場合
 (b)C60薄膜の場合

6.現在の問題と今後の課題
 6-1.ドーパントとn型材料の探索
 6-2.不純物の特定と制御
 6-3.より精密で局所的な情報の重要性


【質疑応答】